妖怪ウォッチ3雑談掲示板へのコメント

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出てこいっ!
俺の友達…!
あれ?
名前忘れちゃったっ♪
てな訳で替え歌小説作ります

返信(13件) 2020年7月24日に返信あり

「昨日怨霊を殺したんだ」
福禄寿はそう言っていた。
梅雨時のずぶ濡れのまんま、
部屋の前で泣いていた。
夏が始まったばかりというのに、
福禄寿は酷く震えていた。
そんな話で始まる、あの夏の日の記憶だ。

「殺したのはエンマの近くにいて仕事してるアイツ。
何故そんな美形なのか気になって肩を押したら打ち所が悪かったんだ。
もうここには居られないと思うし、
どっか遠いとこで死んでくるよ」
そんな福禄寿にカルラが言った。
「それじゃ、ボクも連れていって」

杖を持って、凶器を持って、
スマホもカバンに詰めて、
いらないものは全部捨てていくつもりだ。
ラビィちゃんとの写真も、ボクの日記も、
今となっちゃもういらないものだ。
怨霊殺しとダメ鳥の福禄寿とカルラの旅だ。

そしてボクらは逃げ出した。
この狭い狭いこの世界から。
寿老人やラビィちゃんたちも
何もかも全部捨てて福禄寿と2人で。
遠い遠い誰もいない場所で2人で死のうよ。
もうこの世界に価値なんてないよ。
怨霊殺しなんてそこら中湧いてるじゃんか。
福禄寿はなにも悪くない。
福禄寿はなにも悪くなかったんだ。

結局ボクら誰にも愛されたことなどなかった。
ボクらは簡単に信じあってきた。
福禄寿の手を握った時、
微かな震えも既になくなっていて
誰にも縛られないで2人線路の上を歩いた。

金を盗んで、2人で空を飛んで、
どこにも行ける気がしたんだ。
今更ボクらには怖いものなんてなかった。
額の汗も落ちた帽子も
「今となっちゃどうでもいい。
あぶれ者の小さな逃避行の旅だ」

いつか夢見た優しくて、
誰にも好かれる主人公なら、
汚いボクらも見捨てずに
ちゃんと救ってくれるのかな?
「そんな夢なんかとっくの昔に捨てた。だって現実をみてよ。
シアワセなんて四文字なんてどこにもなかった、
今までの人生で思い知ったことだろ。
自分が悪くないと誰もがきっと思ってる」

あてもなく彷徨う蝉の群れに、
水も無くなり揺れ出す視界に、
迫り狂う鬼たちの怒号に、
バカみたいに笑い合い
ふと福禄寿が凶器をもった。
「カルラが今まで傍にいたからここまでこれた。
だからもういいぞ。
お疲れ様」
「福禄寿…!」
「死ぬのはワシ1人でいいぞ」

そして福禄寿は首を切った。
まるでなんかの映画のワンシーンだ。
白昼夢を見てる気がした。
気づけばボクは捕まって
福禄寿がどこにも見つからなくて。
福禄寿だけがどこにもいなくって。

そして時は過ぎてった。
ただ暑い暑い日が過ぎてった。
布袋尊やイザナミたちもいるのに何故か福禄寿だけはどこにもいない。
あの日の夏を思い出す。
ボクは今でも歌ってる。
福禄寿をずっと探してるんだ。
福禄寿に言いたいことがあるんだ。

9月の終わりくしゃみして
6月の匂いを繰り返す
福禄寿の笑顔は
福禄寿の無邪気さは
頭の中を飽和している。

福禄寿はなにも悪くない。
福禄寿はなにも悪くないからもういいよ。

投げ出してしまおう。

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